髪のエイジングケアBOOK

髪のエイジングケアBOOK

髪は、女性にとってかけがえのないもの。そして髪の印象は、あなたの見た目年齢を大きく左右します。このBOOKでは、女性が年齢とともに感じる髪の悩みを見つめ、その原因やお手入れ方法などをわかりやすくお話していきます。

01 髪の悩み、心配しないで、相談しよう。

  • Q. 抜け毛が気になります。一日の抜け毛は、何本くらいまで大丈夫?
    A. 100本前後はOK!

  • Q. 頭皮ケアは何歳から始めればいいの?
    A. 髪質の変化やボリュームのなさ、白髪に気づいたら、すぐに始めましょう。

  • Q. 白髪は抜くべき?切るべき?
    A. こまめに切りましょう!

  • Q. 髪がぬれたまま寝るのは、OK?
    A. 髪にも頭皮にもNG!

  • Q. 若わかしい髪を保つことは、できますか?
    A. もちろん、できます。

02 あなたの頭皮、すこやかですか?

豊かな土壌に、みずみずしい植物が育つように。 健康な頭皮が、ハリコシのある美しい髪を育ます。

頭皮注意報

年齢を問わず、60〜70%の女性の頭皮に肌あれ発生! (2010年 資生堂調べ)
過剰な皮脂は頭皮トラブルの原因。40歳以上では頭皮の乾燥にも注意

頭皮のお手入れポイント

・顔のお手入れと同じように、頭皮にもうるおいを与えましょう。
・日傘や帽子で、強い紫外線から頭皮を守りましょう。
・サロンで定期的に皮脂よごれ・毛穴の詰まりを取り除き、清潔に保ちましょう。

03 なぜ、ハリコシがなくなるの?

それは、年齢とともに髪が細くなってしまうから。 また、髪の素材がもろくなるのも原因の一つです。 こうしたハリコシの低下は、とくに頭頂部に現れやすく、髪のボリュームが出ないなど、スタイリングにも影響します。

ハリコシを高めるDNA

KAP5 遺伝子
髪のキューティクルに存在し、その強度を司っているのがKAP5 遺伝子です。このKAP5 遺伝子は30代から減少し、それがハリコシの低下の原因とも言われています。また、頭皮の肌あれによってKPA5 遺伝子の働きが弱くなることも解明されています。

ハリコシを高めるお手入れポイント

・頭皮用のトリートメントや育毛剤で、頭皮環境を整えましょう。
・ヘッドマッサージで血行を促しましょう。

04 なぜ、薄くなるの?

髪には寿命があり、ヘアサイクルによって新しい髪に生まれ変わります。このヘアサイクルが乱れると、髪の成長や生え変わりがうまくいかがず、その結果、薄毛になってしまうのです。

05 髪の一生、ヘアサイクルを見てみましょう。

育毛を促す2つのDNA

FGF7遺伝子
髪は毛母細胞が分裂して成長しますが、その毛母細胞をつくる指令を出す遺伝子です。薄毛部では、このFGF7遺伝子の働きが低下しています。

VEGF遺伝子
毛細血管の形成を促す遺伝子です。毛根部の毛細血管が多いほど栄養が行き届き、髪は太く育ちます。

薄毛対策のお手入れポイント

・育毛剤で乱れたヘアサイクルを整え、太く強い髪を増やしましょう。
・ヘッドマッサージで血行を促しましょう。
・ストレスを上手に発散して、規則正しい生活を心がけましょう。

06 なぜ、白髪になるの?

髪は、メラニン色素の働きで黒くなっています。メラニン色素を生み出す工場のような役割をするのが、毛根内のメラノサイト。この工場が働かなくなると、髪は黒くならず、白髪になってしまうのです。

白髪に関わる2つのDNA

その1 MITF遺伝子
メラノサイト内に存在し、メラニン色素をつくる指令を出す遺伝子です。白髪では、このMITF遺伝子がほとんど活動していません。

その2 AFF4遺伝子
毛母細胞の中に存在し、メラノサイト活性化回路のおおもとの遺伝子です。この遺伝子を活性化すると、メラノサイトの活性を効率よく高められることから、「黒髪指令遺伝子」と呼ばれています。

白髪対策のお手入れポイント

・メラノサイト活性効果のある育毛剤を使いましょう。
・ヘッドマッサージで頭皮の血行を促しましょう。

07 女の生き方は、髪に出る。

髪や肌は、あなたの生き方を映し出す鏡です。 艶やかで豊かな髪を育むために、日々の生活を見直し、髪によい習慣を取り入れていきましょう。

<食生活は、バランスよく。>

インスタント食品やジャンクフードをよく食べる人は、改善が必要です。髪によい栄養を意識しながら、バランスのとれた食生活を心がけましょう。

<髪に良い栄養>

  • 良質なタンパク質
    髪の主成分はケラチンというタンパク質です。不足すると、髪が細くなったり、抜けやすくなったりすます。(大豆、魚介類、脂肪分の少ない肉、卵など)

  • ビタミンP
    毛細血管を丈夫にすることで、髪に栄養が行きわたりやすくなります。(柑橘類、そばなど)

  • ミネラル
    亜鉛は、抜け毛を予防するミネラル。マグネシウムは酵素の働きをサポートし、エネルギー産生をスムーズにします。

  • ビタミンB2・B6
    ビタミンB6は、髪の主成分であるケラチンの生成に欠かせないビタミン。ビタミンB2は、「美容ビタミン」と言われ、頭皮環境を整える働きがあります。不足すると頭皮が肌あれしやすくなるので注意して。(レバー・納豆:B2、マグロ・カツオ・バナナ:B6)

  • ビタミンE
    血行をスムーズにして頭皮環境をすこやかに整え、育毛を促します。(ナッツ類、ゴマ、玄米、オリーブオイルなど)

<ストレス、喫煙は、髪に大敵!適量のお酒はOK>

ストレスも喫煙も、毛細血管を収縮させ、頭皮の血行を悪くします。その結果、毛母細胞に栄養がスムーズに運ばれず、髪の成長が妨げられます。 髪のためには、まず、禁煙。そしてストレスを上手に発散しましょう。サロンのヘッドスパもストレス解消におすすめですよ。

<身体を動かしましょう。>

血行が促され、頭皮の毛母細胞にも栄養が行きわたるほか、ストレス解消にもなります。ウォーキングやストレッチなど、無理のない運動を続けましょう。

<眠りの質は、髪質。>

夜の10時から深夜2時は、美容のゴールデンタイム。成長ホルモンが分泌され、髪を生み出す毛母細胞も活発に働きます。この時間帯に、良質な睡眠をとりましょう。

08 頭皮をいたわれば、髪は応えてくれる。

美しい髪を育むのは頭皮です。ふだんから意識して、お手入れしましょう。

シャンプー前にブラッシング。

頭皮に適度な刺激を与え、血行を促しましょう。髪や頭皮を傷つけないように、ブラシを垂直に頭皮にあてず、ブラシの側面から少し回転させるようにします。

髪だけシャンプーになっていませんか。

皮脂や汗で汚れやすい頭皮こそ、しっかり丁寧に洗いましょう。洗うときは爪を立てず、指の腹を使って、下から上へと、頭頂部に向かってマッサージするように洗います。皮脂量の多い前頭部や頭頂部は、とくに念入りに。

頭皮にも保湿ケアが必要です。

カサつきやフケなど、頭皮の肌あれが気になる時は、髪だけでなく、頭皮もケアできるトリートメントでお手入れしましょう。トリートメントを髪全体になじませたら、頭皮を軽くマッサージして。その後、よくすすぎましょう。

タオルドライで、頭皮ケア。

髪をタオルでおおい、軽く押さえるようにして水気を取ります。そのままタオルの上に指をおいて、マッサージをする要領で頭皮をふきましょう。

09 すこやかな頭皮へ導く、マッサージとツボ押し。

硬く緊張した頭皮をやわらげ、血行を促します。毎日の習慣にしましょう。

1.

両手の指の腹を使い、額の生え際から後頭部に向かって、らせんを描くようにマッサージします。頭皮を持ち上げる時にやさしく圧をかけるのがポイント。もみあげ付近から耳の後ろへも同様にマッサージします。

2.

親指を耳の後ろあて、左右の「完骨」をゆっくりと押します。両手の中指を重ねて、「瘂門」をゆっくり押します。

3.

耳上に手のひらの付け根を置き、頭皮を、頭頂部へ引き上げるようにしながら、ゆっくりと3回圧迫します。

4.

最後に「百会」に両手の中指を重ね置き、ゆっくりと真下に押します。

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